なぜ、スキンケアブランドを始めたのか。

自分の肌について意識するようになったのは、10歳の頃でした。
まだ小学生だった当時、周りの同級生の肌はきれいに見えるのに、 自分には赤いポツポツができ始め、やがて鼻の毛穴も気になるようになりました。
もともとは、活発で人と話すことも好きな性格でしたが、 肌を気にするようになってから、人と向き合って話すことに少しずつ自信を持てなくなっていきました。
小学生の頃から、ひとりでドラッグストアへ行き、洗顔料を選んだことも覚えています。 皮膚科にも通いました。 けれど、いろいろなものを試しても、肌の悩みがなくなることはありませんでした。
大学生になり、メイクをするようになると、すっぴんの肌を隠せることに安心を感じ、 少しずつ自信を取り戻しました。 一方で、スキンケアについては、長い間「これだ」と思えるものに出会えませんでした。
評判のよいプチプラ製品を試しても、価格帯を上げてみても、 肌が大きく変わったと感じることはありませんでした。
むしろ、成分が合わず肌が荒れてしまうこともあり、 次第に自分の肌は敏感なのだと意識するようになりました。
新しいものを試すことに慎重になったのも、この頃からです。
そして、もうひとつ、スキンケアを選ぶうえで大切にするようになったことがあります。
動物性原料を使用していないこと、そして動物実験を行っていないこと。 自分にとっては譲りたくない基準でした。
ただ、それを条件に加えると、肌との相性まで含めて選べるものは 決して多くありませんでした。
ヴィーガン処方であることと、肌にやさしいことは、必ずしも同じではありません。
ボタニカルやオーガニックという言葉にも惹かれましたが、 それだけを理由に選んだものが、自分の肌には合わなかったこともあります。
また、世の中には毛穴、しわ、しみ、くすみなど、 それぞれの悩みに特化した製品が数多くあります。
けれど、そうした製品を使うほど肌がつっぱったり、 求めていたほどの変化を感じられなかったりすることもありました。
長年、自分の肌と向き合う中で、ある時ふと、 これまでのスキンケアを振り返る機会がありました。 そして気づいたのです。
私はこれまで、肌をきちんとうるおわせることができていなかったのではないか、と。
小・中学生の頃は水泳に打ち込み、毎日のように塩素の入ったプールで泳いでいました。 それでも、肌の状態を守るためのケアをすることはありませんでした。 むしろ、毛穴やニキビが気になるからと、洗浄力の強い洗顔料で一生懸命に洗っていました。
高校生の頃はテニス部で、毎日のように強い紫外線を浴びていました。 それでも、洗顔後に肌を丁寧にケアする習慣はありませんでした。
大学生になると、洗浄力の強いクレンジングや洗顔料を使い、 その後の保湿も十分ではありませんでした。 保湿しているつもりではあっても、肌がうるおっているというより、表面がべたついているだけ。
今振り返ると、私は長い間、「肌がうるおう」という感覚そのものを、 よく知らなかったのだと思います。
大人になってからは、クレンジングや洗顔を見直し、必要以上に皮脂を落とさないよう意識することで、 肌は以前より落ち着いていきました。
それでも、もっと肌がうるおうことを実感できるスキンケアを使ってみたい。 その思いは、ずっと残っていました。
肌に必要なものをきちんと与えること。 動物を傷つけないという自分の価値観も大切にすること。 そして、敏感な肌でも無理なく使い続けられること。 そのすべてを満たすものを、自分自身が見つけられなかった。
それならば、自分でつくってみよう。 そう考えたことが、CARILLONを始めるきっかけになりました。
CARILLONが目指したのは、特定の肌悩みだけを追いかけるスキンケアではありません。
まずは肌に必要なうるおいを与え、角層をすこやかに保ち、肌そのものが本来の状態を保ちやすい環境をつくること。
その土台があってこそ、その先のケアが意味を持つと考えています。
だからこそ、最初につくったのは化粧水と乳液でした。
ヴィーガン処方であることを大切にしながらも、 「植物由来だから」という理由だけで成分を選ぶことはしていません。
肌にとって何が必要なのかを科学的に考え、その目的に合わせて成分を組み合わせる。
それがCARILLONの処方に対する基本的な考え方です。
角層に存在する天然保湿因子(NMF)を構成するアミノ酸、PCA、乳酸塩などに着目し、 複数の保湿成分を組み合わせることで、肌のうるおいを支える処方設計にしています。
また、香りによる刺激をできるだけ避けられるよう、無香料にしています。
目指したのは、ただ「何かを塗った」という感覚ではありません。
べたつかないのに、肌がうるおっている。
そんな、シンプルだけれど確かな実感です。
毎日のスキンケアが、肌を整えるためだけの時間ではなく、自分自身を丁寧に扱う時間になるように。
それが、CARILLONが届けたいスキンケアです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。